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マーケティング

2026.10.26

MEOで「何位?」ばかり気にする時代は変わるかもしれない

 

MEOで「何位?」ばかり気にする時代は変わるかもしれない

MEOで「何位?」ばかり気にする時代は変わるかもしれない

ここまで2回にわたって、Googleマップの「マップに相談」と、それによって口コミや写真の重要性がどう変わっていくのかについて書いてきました。

1回目では、Googleマップが「検索する場所」から「相談する場所」へ変わり始めていること。2回目では、口コミや写真は単純に数を増やすだけではなく、店舗の特徴が具体的に伝わる中身が重要になる可能性があることを取り上げました。

そして最後に考えたいのが、「これによってMEO対策そのものはどう変わるのか?」という話です。

MEOの仕事をしていると、「○○というキーワードで今何位ですか?」という話は当然出てきます。順位は重要です。1位、2位、3位と上位に表示されれば、ユーザーに見てもらえる機会は増えやすくなります。

だから、「順位なんて意味がない」という話ではありません。ただ、店舗経営者の立場で考えたとき、本当に欲しいのは「Googleマップで1位になること」でしょうか。本当に欲しいのは、来店や予約、問い合わせ、そして売上につながることではないでしょうか。さらに言えば、自分の店を本当に求めている人に来店してもらうこと。ここを忘れてはいけないと思っています。

MEOで1位になれば来店率も1位になるのか?

たとえば、「静岡 焼肉」というキーワードで自店舗がGoogleマップ1位になったとします。当然、露出は増えるでしょう。検索結果を見るユーザーの目にも入りやすくなります。

ただ、この「静岡 焼肉」で検索している人は、全員同じニーズを持っているでしょうか。おそらく違います。

同じ検索キーワードでも目的はバラバラ

「静岡 焼肉」で検索している人の中には、次のようなユーザーがいます。

  • 子どもと一緒に行きたい人
  • デートで利用したい人
  • 価格の安い店を探している人
  • 接待で使える個室店を探している人
  • 一人でも入りやすい店を探している人
  • 大人数の宴会をしたい人
  • 駐車場がある店を探している人

しかし、「静岡 焼肉」という検索キーワードだけでは、その人が本当に求めている条件までは分かりません。

そのため、1位に表示されたとしても、写真を見る。口コミを見る。料金を見る。Webサイトを見る。Instagramを見る。その結果、「自分にはちょっと違うな」と思われることは普通にあります。

つまり、Googleマップの順位が高い=来店につながる、とは限りません。もちろん順位が高ければ表示回数は増えやすくなります。しかし同時に、ターゲットではない人にも多く見られている可能性があります。順位と来店は、分けて考える必要があります。

Googleマップの「マップに相談」は最初からニーズが具体的

一方、「マップに相談」ではどうでしょうか。たとえばユーザーが、「小さい子どもが2人いて、車で行けて、多少騒いでも大丈夫そうな焼肉屋はない?」とGoogleマップに相談したとします。

この質問には、子ども2人、車で行きたい、駐車場が必要、子連れ歓迎、周囲を気にしすぎなくてよい、といった条件が最初から含まれています。

そこでGoogleから「この店が合いそうです」と提案されたら、単純に「静岡 焼肉」で1位に表示されるのとは少し意味が違います。最初から「こういう店に行きたい」という条件が明確になっていて、その条件に合う候補として店舗が提案されるからです。

これはまだ仮説の部分もありますが、条件との一致度が高ければ、単純な表示よりも来店につながりやすくなる可能性は十分にあります。

これからのMEOは「順位を上げる」から「マッチング精度を上げる」へ

僕は、ここがこれからのMEOで大きな変化になる可能性があると思っています。従来のMEOでは、「静岡 焼肉で3位以内を目指しましょう」というように、特定キーワードでの順位が重要な指標でした。

これは、リアル店舗でいえば人通りの多い一等地を取ることに近いと思います。人通りが多い場所に店舗があれば、多くの人に見てもらえます。だから一等地は強い。Googleマップも同じです。上位に表示されれば、多くの人の目に入ります。

ただし、一等地を通る100人全員が、自店舗のターゲットとは限りません。

一方「マップに相談」は、「こういう店を探しています」というユーザーに対して、「それなら、この店が合うかもしれません」と案内する仕組みに近づいています。

つまり、広く見てもらうことだけでなく、自分の店を求めているユーザーとのマッチング精度を高めることも重要になるのではないでしょうか。

Googleに「どんな店なのか」を伝える必要がある

では、マッチング精度を高めるために店舗側は何をすればよいのでしょうか。ここで、前回の記事で紹介した口コミや写真の話につながります。

子連れでも利用しやすい。一人でも入りやすい。記念日に向いている。スタッフの接客が丁寧。駐車場が広い。トイレがきれい。個室がある。静かに過ごせる。商品に独自のこだわりがある。こうした情報です。

店舗側からすると「そんなの当たり前だから、わざわざ書いていない」という情報もあると思います。でも、その情報は外からは分かりません。ユーザーにも分かりません。Googleにも十分伝わらない可能性があります。

だから、店舗の特徴をきちんと情報として出しておくことが重要になります。

Googleビジネスプロフィールを充実させる

まず基本になるのがGoogleビジネスプロフィールです。店舗名、住所、電話番号、営業時間、サービス、商品、カテゴリ、設備、属性、Webサイト、予約情報など、入力できる情報をできるだけ正確に整えます。

口コミからリアルな体験を伝える

口コミも重要です。ただ、「口コミ件数を増やす」だけではなく、実際にどんな人が、どんな目的で利用し、どんな体験をしたのかが分かる口コミが増えると、店舗の特徴がより具体的になります。

たとえば、「子ども連れで利用しました」「接待で利用しました」「一人でも入りやすかったです」「駐車場が広くて助かりました」といった体験です。

もちろん、「このような口コミを書けばAIに選ばれやすくなる」とGoogleが公表しているわけではありません。ただし、ユーザーにもGoogleにも店舗の特徴を理解してもらう材料として、具体的な口コミを増やす意味は大きいと考えられます。

写真で店舗の細かい魅力を伝える

写真も同じです。プロが撮影した料理、商品、店内だけではなく、入口、駐車場、個室、座席、トイレ、子ども用設備、人気の席、スタッフ、小物、店舗独自の設備なども掲載します。

「この店に行ったらどんな感じなのか」が分かる写真を揃えていく。それによってネット上での店舗情報が具体的になります。

Webサイトにも店舗の特徴を書く

Googleビジネスプロフィールだけを整えればよいわけではありません。Webサイトにも、店舗の特徴、サービス内容、料金、利用シーン、設備、よくある質問、アクセス、写真などを掲載します。

Googleマップから興味を持ったユーザーがWebサイトへ移動したとき、「この店なら自分に合いそうだ」と判断できる情報を用意することが重要です。

SNSでも同じ店舗像を伝える

InstagramなどのSNSも同様です。SNSでは、日常の店内風景、スタッフ、商品、お客様の利用シーン、イベント、こだわりなど、Webサイトでは伝えにくい店舗の日常を発信できます。

重要なのは、GoogleマップではAという印象、WebサイトではB、InstagramではC、という状態にしないことです。どの媒体を見ても、「この店はこういう店なんだな」という同じ店舗像が伝わる状態を作ります。

ここまで来るとMEOだけの話ではない

僕が今回一番伝えたいのは、ここかもしれません。Googleビジネスプロフィールだけを完璧にすれば店舗集客が完成するのか。僕はそうではないと思っています。

ユーザーはGoogleだけを見て店舗を決めるわけではありません。Googleマップを見る。口コミを見る。Webサイトを見る。Instagramを見る。場合によってはYouTubeやTikTokなど、別のSNSを見ることもあります。

それぞれの情報がバラバラなら、「結局どんな店なの?」となります。逆に、Googleマップを見ても、Webサイトを見ても、SNSを見ても、口コミを見ても、「この店はこういう店なんだ」ということが一貫して伝わる。この状態を作ることが重要です。

だからこそ、MEOだけを店舗集客から切り離して考えるのではなく、店舗マーケティング全体の一部としてMEOを見るという考え方が必要になります。

店舗経営者がまず取り組みたいこと

口コミの取り方を見直す

口コミ件数は引き続き重要です。しかし件数だけでなく、利用者のリアルな体験が残る口コミを増やしていきます。もちろん、内容を指定したり高評価を強制したりするのではありません。実際の感想を書きやすい環境を整えることが重要です。

Googleビジネスプロフィールを見直す

登録情報に抜けがないか確認します。営業時間、カテゴリ、サービス、写真など、古い情報が残っていないかも確認しましょう。

日常の写真も残していく

写真はすべてプロに任せなくても構いません。スマートフォンでも、「今日の入口きれいだな」「この席、お客様によく褒められるな」「この小物って実はうちらしいな」と思ったものを撮影しておきます。プロが撮った広告写真だけでは拾いきれない、店舗の日常の魅力があります。

Webサイト・SNSと情報を揃える

Googleビジネスプロフィールだけでなく、Webサイト、Instagram、その他SNSに掲載している情報も見直します。営業時間、サービス、価格、特徴などに矛盾がない状態を作りましょう。

MEOの目的はGoogleマップで1位になることではない

結局ここです。MEOの目的は、Googleマップで1位を取ることそのものではありません。店舗にとって本当の目的は、売上につなげることです。

順位はそのための一つの指標です。表示回数も一つ。口コミ数も一つ。Webサイトへのアクセス数も一つです。すべて重要です。ただ、それ自体が最終ゴールではありません。

本当に重要なのは、自分たちの店を求めている人に見つけてもらい、実際に来店してもらうこと。ここです。

これからのMEOは「何位?」だけでなく「誰に選ばれる?」を見る

Googleの「マップに相談」が普及していけば、「このキーワードで何位なのか」だけではなく、「どんなユーザーに、自分の店舗が合うと判断されるのか」という視点が重要になるかもしれません。

そう考えると、全員に同じ順位で店舗を見せる世界から、ユーザーそれぞれの状況や目的に合わせて候補が変わる世界へ、少しずつ変わっていく可能性があります。

だからこそ、「順位を上げる」だけではなく「マッチングの精度を上げる」。この視点を持っておくことが大切だと思っています。

まとめ|順位は重要。でもMEOのゴールは来店

MEOで順位を見ることは、これからも重要です。上位表示を目指す施策がなくなるわけではありません。

ただし、順位=成果と考えるのは少し違います。店舗側が見るべきなのは、Googleマップ順位、表示回数、口コミ、写真、Webサイトアクセス、電話、経路検索、予約、来店、新規顧客、売上まで含めた全体です。

そして、Googleにもユーザーにも「うちの店はどんな店なのか」がきちんと伝わっているか。この視点が、これからのMEOではさらに重要になっていくと思います。

「何位ですか?」だけで終わるのではなく、「誰に選ばれているのか」まで考える。それが、AI時代の店舗集客を考えるうえで、一つの大きなポイントになりそうです。

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