マーケティング
2026.8.25
Googleで「地域名+美容院」「近くのサウナ」「○○駅 歯医者」などと検索したとき、検索結果の上部にGoogleマップと店舗情報が表示されることがあります。
こうしたGoogleマップ上で自店舗を見つけてもらいやすくするための取り組みが「MEO対策」です。
スマートフォンで現在地周辺の店舗を探すことが当たり前になった現在、Googleマップは店舗ビジネスにとって重要な集客経路の一つとなっています。
一方で、
「MEO対策では何をすればいいの?」 「順位が上がれば本当に集客につながる?」 「口コミはどのくらい重要?」 「MEO業者から“1位です”と言われたけれど、本当に信用していい?」
と疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、Googleビジネスプロフィールの基本から、MEO対策で見るべき効果指標、口コミ、キーワード、位置情報と検索順位の関係、MEO業者を選ぶ際の注意点まで詳しく解説します。
MEOとは「Map Engine Optimization(マップエンジン最適化)」の略称で、GoogleマップやGoogle検索のローカル検索結果で、自社の店舗や施設を見つけてもらいやすくするための施策を指します。
たとえば、
といった検索をした際に表示されるGoogleマップ上の店舗情報を最適化していきます。
Googleはローカル検索結果について、主に「関連性」「距離」「知名度」の3つの要素をもとに順位を決定していると説明しています。
つまり単純に店舗情報を登録するだけではなく、
「検索内容と店舗の関連性が高いか」 「検索している人からどれくらい近いか」 「その店舗がどの程度知られ、評価されているか」
などが総合的に判断されます。
SEOは、Googleなどの検索エンジンでホームページや記事を上位表示させるための施策です。
一方、MEOはGoogleマップやローカル検索結果で店舗を見つけてもらうための施策です。
店舗型ビジネスの場合は、
SEO=ホームページへの集客
MEO=Googleマップから店舗への集客
というように、両方を組み合わせることで検索ユーザーとの接点を増やすことができます。
MEOを行ううえで中心となるのが「Googleビジネスプロフィール」です。
以前は「Googleマイビジネス」と呼ばれていましたが、現在はGoogleビジネスプロフィールという名称になっています。
Googleビジネスプロフィールには、
など、店舗を探しているユーザーに必要な情報を掲載できます。
Googleも、店舗情報を正確かつ充実させ、最新の状態に保つことがローカル検索での表示機会向上につながると案内しています。
美容業界であればホットペッパービューティー、飲食店であれば食べログやぐるなび、宿泊業界であれば楽天トラベルやじゃらんなど、業界ごとに強力なポータルサイトが存在します。
一方、
など、圧倒的な集客力を持つポータルサイトが存在しない業種もあります。
こうした業種では、
Googleビジネスプロフィール+ホームページ
の2つが、Web集客における非常に重要な接点になります。
MEOとポータルサイトはどちらか一方を選ぶものではありません。
ユーザーが店舗を知る経路を増やすという意味では、それぞれを組み合わせて活用することが重要です。
MEOというと、
「Googleマップで何位になったか」
ばかりに注目しがちです。
しかし、本当に重要なのは順位そのものではありません。
最終的な目的は、
Googleマップから問い合わせ・予約・来店につなげること
です。
そのため、MEOの効果を判断するときは複数の指標を確認する必要があります。
Googleビジネスプロフィールには、電話番号から直接店舗へ電話できる導線があります。
ここから発生したアクションは、店舗への問い合わせにつながる可能性が高い指標です。
MEO施策前後で電話につながる行動が増えているかを確認することで、集客への影響を判断しやすくなります。
Googleビジネスプロフィールから自社ホームページへ移動したユーザー数も重要です。
特に、
など、GBPだけでは確認しきれない情報を探しているユーザーはホームページへ移動します。
そのため、MEOとSEOを別々の施策として考えるのではなく、GoogleマップからWebサイト、その先の問い合わせまで一つの導線として設計することが重要です。
店舗へのルート検索も注目したい指標です。
すでに何度も訪れている顧客であれば、店舗の場所を覚えているケースも多いでしょう。
一方、初めて店舗へ向かうユーザーはGoogleマップのルート検索を利用する可能性があります。
そのため、ルート検索の増加は新規来店につながる可能性を判断する一つの参考指標になります。
GoogleマップやGoogle検索で店舗が表示される機会が増えれば、プロフィールを閲覧される機会も増えていきます。
ただし、
「閲覧数が増えた=売上が増えた」
ではありません。
閲覧数だけでなく、その後の電話・Webサイト・ルート検索などの行動まで合わせて確認することが重要です。
Googleビジネスプロフィールではパフォーマンスデータを確認・ダウンロードできるため、定期的な計測をおすすめします。
実際のMEO施策では、適切なプロフィール改善やキーワード対策などを継続することで、露出が大きく増加するケースがあります。
あるサウナ店舗では、MEO施策開始前には数件程度だった閲覧が、約1年後には月間12,000回を超える水準まで増加しました。
また、エステ店舗の事例では、半年ほどでGoogleビジネスプロフィールの閲覧が開始時の10倍以上になったケースもあります。
もちろん、MEO対策を行えば必ず同じ結果になるわけではありません。
業種やエリア、競合店舗数、口コミ、Googleビジネスプロフィールの状態などによって結果は異なります。
重要なのは、
「順位が何位になったか」だけではなく、どれだけ検索ユーザーとの接点が増え、その後の行動につながったか
を見ることです。
MEOを考えるうえで欠かせないのがGoogleの口コミです。
Googleは公式に、レビュー数や評価の高さがローカル検索の順位に影響する要素の一つであることを説明しています。
また口コミは、検索順位だけでなく店舗選びにも大きな影響を与えます。
Googleマップで、
「口コミ4件・評価3.2」
の店舗と、
「口コミ150件・評価4.6」
の店舗が並んでいた場合、多くのユーザーは口コミも判断材料にするでしょう。
つまり口コミには、
「Googleから評価されるための情報」
だけでなく、
「検索ユーザーに選んでもらうための情報」
という側面があります。
美容サロンなどでは、
「ホットペッパービューティーには口コミが500件あるのに、Googleには5件しかない」
というケースも珍しくありません。
ポータルサイトの口コミももちろん重要ですが、Googleマップで店舗を探しているユーザーにとってはGoogle上の口コミが直接目に入ります。
そのため、特定のポータルサイトだけでなく、Googleビジネスプロフィールにも継続して口コミが蓄積される仕組みをつくることが重要です。
口コミでは「数さえ増えればいい」という考え方は避けましょう。
Googleは、口コミについて実際の体験を反映したものであることを求めています。また、口コミ投稿と引き換えに割引や商品などのインセンティブを提供する行為は禁止されています。
口コミを依頼するときは、
「サービスを利用した感想を率直に教えてください」
とお願いすることが基本です。
アンケートを利用する場合も、
など、顧客が自身の体験を整理できる仕組みにするとよいでしょう。
店舗側が不自然な文章を作ったり、同じ内容を大量投稿したりするのではなく、利用者自身のリアルな体験が具体的な言葉として蓄積される状態を目指すことが重要です。
Googleビジネスプロフィールでは、一度情報を登録したら終わりではありません。
継続的な管理が必要です。
具体的には、
などを定期的に確認します。
特に注意したいのが、
などの特別営業時間です。
Googleを見て来店したにもかかわらず営業時間が間違っていれば、ユーザー体験を大きく損ねてしまいます。
Googleも、ビジネス情報を完全かつ正確に保つことをローカル検索での表示改善策として推奨しています。
MEOでは「サイテーション」という考え方もあります。
店舗名・住所・電話番号などの情報が、Web上のさまざまな媒体でどのように掲載されているかを確認する考え方です。
たとえば、
Google:株式会社ABC 神戸店
ホームページ:ABC神戸
SNS:ABC KOBE
ポータルサイト:株式会社ABC・神戸店
のように情報がバラバラになっている場合があります。
可能な範囲で店舗名・住所・電話番号などの基本情報を統一し、ユーザーが混乱しない状態にしておくことが大切です。
特に移転や電話番号変更、ホームページリニューアル後には、古い情報が残っていないか確認しましょう。
MEO対策では、
「美容院」 「歯医者」 「エステ」
といった大きなキーワードだけを見るのではなく、ユーザーが実際に検索するさまざまなキーワードを考える必要があります。
たとえば美容院であれば、
など、検索ニーズは複数存在します。
「美容院」のような大きなキーワードは検索する人が多い一方で、競合店舗も非常に多くなります。
一方、
「白髪染め」 「個室サウナ」 「髪質改善」
など、サービス内容が具体的になるほど競合が限定される場合があります。
MEOでは、
「1つのキーワードで絶対に1位を取る」
という考え方より、
「店舗の強みとユーザーの検索意図に合った複数の検索キーワードから見つけてもらう」
という考え方が重要です。
MEOの順位を理解するときに非常に重要なのが位置情報です。
Googleはローカル検索順位を決める要素の一つとして、検索ユーザーと店舗との「距離」を明確に挙げています。
そのため、同じキーワード・同じ店舗であっても、
店舗前から検索した場合
500m離れた場所から検索した場合
1km離れた場所から検索した場合
では、表示される順位が異なる可能性があります。
つまり、
「○○というキーワードで3位です」
という情報だけでは、MEOの状態を正確に判断できません。
「どの地点から検索した順位なのか」まで確認する必要があります。
MEO業者を選ぶ際には順位の計測方法にも注意しましょう。
たとえば店舗の建物付近から順位を計測すれば、距離の要素によって順位が高く表示されるケースがあります。
しかし、本当に集客したいユーザーは必ずしも店舗の目の前にいるとは限りません。
など、実際に顧客になり得る地点でどのように表示されるかを見る必要があります。
そのためMEO会社から、
「現在1位です」 「上位表示できています」
と言われた場合は、
「どの地点から計測していますか?」
と確認してみることをおすすめします。
複数地点での順位を可視化すると、店舗を中心にどこまで検索露出を獲得できているのかをより正確に判断できます。
MEO対策を内製する場合、代表的な業務として次のようなものがあります。
営業時間・住所・電話番号・URL・サービスなどを定期的にチェックします。
自社のビジネスを適切に表すカテゴリーを設定します。
どのキーワードから店舗を発見してもらいたいのかを分析します。
来店・利用した顧客へ無理のない形で口コミを依頼する仕組みを整えます。
良い口コミだけでなく、さまざまなレビューへ適切に返信します。
Googleも、口コミへの返信は顧客のフィードバックを大切にしていることを示す行動として推奨しています。
プロフィール閲覧だけでなく、
などを定期的に確認します。
MEO対策は一度設定すれば終わりではなく、改善と検証を繰り返す運用業務と考えることが重要です。
MEOサービスには大きく分けて、
ツール提供型
と
運用代行型
があります。
ツール提供型は比較的コストを抑えやすい一方、自社で分析・設定・投稿・口コミ施策などを行わなければならないケースがあります。
一方、運用代行型では、専門会社が分析や改善を継続的に行います。
どちらが適しているかは、
などによって変わります。
「ツールを導入したものの使わなくなった」という状態を避けるためにも、導入前にどこまで自社で対応する必要があるのかを確認しましょう。
MEO対策というと、どうしても「Googleマップで1位を取ること」が目的になりがちです。
しかし、本来の目的は順位ではありません。
重要なのは、
店舗を探しているユーザーに見つけてもらい、その人を問い合わせ・予約・来店につなげることです。
そのためには、
といった複数の施策を継続的に行う必要があります。
MEOは「順位を上げる施策」ではなく、Googleマップを店舗の集客チャネルとして育てていく施策と考えると分かりやすいでしょう。
Googleマップからの集客を強化したい店舗は、まず現在のGoogleビジネスプロフィールの情報・口コミ・検索キーワード・順位・ユーザー行動を確認するところから始めてみてください。
一覧へ戻る